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よくある質問

フォーラムに寄せられた質問と回答を整理した FAQ です。参考情報として掲載しており、事務局が確認したものから「確定」に更新します。

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Nays2DFlood で完全に直交した計算格子を使いたいのですが、直交格子を選ぶと上流・下流が指定できず計算がエラーになります。どうすればよいですか?Nays2DFlood格子格子生成直交格子エラー参考

格子生成アルゴリズムで「直交格子」を選ぶと、格子生成条件で上流側(Upstream)・下流側(Downstream)を指定できないため、そのままでは流入・流出の向きが決まりません。現実的な方法は「折れ線と幅から作成」でほぼ直交な格子を作ることで、これで計算が回ったという報告があります。

どうしても直交格子を使いたい場合は、直交格子で作った計算格子を CSV でエクスポートし、表計算ソフトなどで i と j の並びを入れ替えてから計算格子としてインポートし直し、改めて地形などをマッピングする方法が提案されています。ただし具体的な並び替え手順は示されておらず、うまくいかなかったという報告もあるため、確実な方法とは言えません。

なお、エラーの原因が直交格子かどうかとは限りません。まずは単純な地形や粗めの格子間隔など、できるだけ簡略化した条件で計算が通るか確認することをおすすめします。

出典:forum/直交格子を用いたはん濫計算について/

Nays2DFlood で計算を実行すると「Inflow point is zero」と表示されて終了します。流入地点はどう設定すればよいですか?Nays2DFlood境界条件流入エラー降雨参考

「Inflow point is zero」は、流入境界(流入口)が有効に設定されていないときに出るメッセージです。次の 2 点を確認してください。

  1. 流入境界は計算格子の境界線上に設定する必要があります。格子内部の点に置いても認識されません。
  2. 流入境界は 1 つの格子点ではなく、複数の格子点を含む範囲として設定してください。1 点だけで作成するとこのエラーになります。

設定手順は、オブジェクトブラウザーの「格子」→「境界条件設定」→「流入の追加」で境界線上の格子点を複数選択し、流量の時系列を入力してから属性のマッピングを行います。

また、降雨(合理式・実際雨量)だけで計算する場合でも、Nays2DFlood は上流端に流入口が必要です。流量は 0 でも構わないので、必ず流入口を設定してください。

出典:forum/流入地点の作成/forum/合理式の実際雨量による計算でのエラーについて/

平面 2 次元の計算結果を、任意の横断測線の位置で抽出して表示する方法はありますか?Nays2DFlood出力グラフウィンドウ折れ線可視化参考

任意の折れ線に沿った計算結果をグラフとして表示する機能があります。手順は次のとおりです。

  1. オブジェクトブラウザーの「参照情報」→「追加」→「折れ線」で、測線に合わせた折れ線を追加する
  2. 計算を実行する
  3. 「新しいグラフウィンドウを開く」で X 軸に「折れ線」を選び、表示したい物理量(水深、流速など)を追加する

これで折れ線上の水深や標高などの分布を確認できます。ただし、この折れ線グラフの CSV エクスポートは 2020 年初頭の時点では未実装で、実装中との回答でした。お使いのバージョンでエクスポートできない場合は、最新版の iRIC に更新して確認してください。

出典:forum/計算結果の抽出/forum/折れ線グラフのcsvエクスポート/

Nays2DFlood で排水ポンプの入口と出口を設定すると計算が進みません。出口を設定しなければ動きます。対処法はありますか?Nays2DFloodポンプ排水エラー構造物参考

ポンプの出口セルを設定するとエラーで止まる場合、出口側の時系列排水量にダミーデータを入れておくと動作するようです。値は 0 が 1 行あるだけでも構いません。

入口側では、ポンプ稼働水位による自動操作、または時系列排水量の指定のどちらでも、この対処で機能したとの報告があります。根本的な修正ではなく回避策ですので、計算結果でポンプ排水が意図どおりに動いているか確認してください。

出典:forum/ポンプの自動操作計算について/

計算格子の格子点 (i, j) の緯度・経度を出力する方法はありますか?Nays2DFlood出力座標系格子CSV参考

iRIC の GUI では、格子点の緯度・経度を直接出力する機能には対応していないと考えられます。計算は平面直角座標系で行われるため、まず格子を CSV 形式でエクスポートすると、各格子点の平面直角座標 (X, Y) が得られます。

そのうえで、GIS ソフトや座標変換ツールを使って平面直角座標から緯度・経度へ別途変換してください。変換時には、格子作成時に使用した座標系(系番号)を指定する必要があります。

出典:forum/緯度経度の出力/

計算期間中の各メッシュの最大浸水深を shp ファイルでエクスポートできますか?Nays2DFlood出力shp最大浸水深GIS参考

できます。Nays2DFlood の計算結果には、計算期間を通じた最大水深を表す Depth(max) が含まれています。計算結果のエクスポートで shp 形式を選び、出力する物理量として Depth(max) を指定してください。

これにより、各セル(格子)ごとの最大浸水深がポリゴン属性として出力され、GIS で浸水想定図などに利用できます。

出典:forum/最大浸水深のshpファイル(格子状)をエクスポー/

Nays2DFlood でセルを「破堤セル」に設定すると、計算上どのような処理が行われますか?Nays2DFlood破堤障害物セルセル属性参考

破堤セルは、堤防として設定した障害物セルを、指定した時刻に取り除く仕組みです。破堤時刻までは障害物セルとして水を通さず、破堤時刻になるとそのセルの障害物がなくなり、水が流れ込むようになります。

破堤幅が時間とともに徐々に広がっていくような侵食メカニズムは含まれていません。破堤幅を時間変化させたい場合は、破堤時刻の異なる破堤セルを並べるなどの工夫が必要になります。

出典:forum/破堤セルの役割/

Nays2DFlood の計算が途中で「Calculation is failure」となって止まります。どう対処すればよいですか?Nays2DFlood計算の発散タイムステップCFL条件エラー参考

「Calculation failure」で止まる場合、計算が発散しています。特にハイドログラフを与えて流量が増加してきた時点で止まるなら、計算タイムステップ(dt)が大きすぎる可能性が高いです。

対処法として次を試してください。

  • 計算タイムステップを小さくする:格子間隔にもよりますが、dt は 1.0〜0.01 s 程度まで小さくする必要があります(600 s のような値は大きすぎます)。CFL 条件を目安にしてください。
  • 計算格子間隔を大きくする
  • 高速流が発生する箇所の河床高を調整する

適切な dt を効率よく決めるには、計算期間中の最大流量を最初から与えて発散しない dt をトライアルで探し、その dt で元のハイドログラフに戻して計算する方法があります。

出典:forum/計算を失敗しました/

格子点の属性「地形」の値を手動で編集したのに、計算結果の標高が入力した値と一致しません。なぜですか?Nays2DFlood地形格子点属性セル中心出力参考

これは Nays2DFlood の地形データの扱い方によるもので、現状では完全には一致しません。仕組みは次のとおりです。

  • iRIC 上で編集している地形は格子点のデータ
  • Nays2DFlood はそれを読み込み、セル中心の地形高を設定して計算する
  • 計算結果を出力する際は、再び格子点の値として出力する

このように格子点→セル中心→格子点と変換されるため、手動で入力した格子点の値がそのまま結果に現れるわけではありません。詳しくは iRIC サイトで配布されている解説資料(iRIC Notes)の Nays2DFlood の地形データの扱いに関するページを参照してください。わかりにくいという指摘は開発側も認識しており、将来改良される可能性があります。

出典:forum/手動で設定した地形を計算結果に反映させる方法/

5m DEM から河川測量データ(riv)を作成しようとすると、中心線を設定した後に iRIC が停止してしまいます。原因は何ですか?Nays2DFlood河川測量データDEMクラッシュ地形参考

河川測量データの作成機能は 2020 年 3 月に追加された比較的新しい機能で、うまくいく場合といかない場合があると報告されています。

原因として、DEM(TIN)の範囲外に測量データを作ろうとすると iRIC が落ちる可能性が指摘されています。中心線や左右岸の設定が DEM の範囲内に収まっているか確認し、はじめからやり直してみてください。それでも解決しない場合は、最新版の iRIC に更新して再試行することをおすすめします。

出典:forum/河川測量データ作成について/

iRIC 3 の Nays2DFlood で、グラフウィンドウから流速・水深を CSV エクスポートすると、キャンセルを押すまで同じ範囲のエクスポートが繰り返されます。最新版で直りますか?Nays2DFlood対応版: iRIC 3.xCSVエクスポートグラフウィンドウバージョン参考

この症状は iRIC 3 の古いビルドで見られたもので、その後リリースされたバージョンでは再現しないことが確認されています。最新版の iRIC をインストールして確認してください。

以前のバージョンで作成したプロジェクトファイルは、新しいバージョンの iRIC でそのまま読み込めます。実際に、新バージョンへ更新したところ問題なく読み込みとエクスポートができたという報告があります。

出典:forum/nays2d-floodの不具合について/

長時間の計算が最終時刻の出力後も終了しないため強制終了したところ、結果の読み込みやプロジェクトの保存に失敗しました。結果を復旧できますか?Nays2DFloodホットスタートCGNS結果読み込み長時間計算参考

ソルバーを強制終了した際に CGNS ファイルが何らかの理由で壊れてしまった状態と推測されます。「結果の読み込みに失敗」「プロジェクトの保存に失敗」「CGNS ファイルの読み込みに失敗」と続けて表示される場合、残念ながら結果を復旧することは困難です。

再発を防ぐには、ホットスタート機能を利用して計算を分割し、途中結果を保存しながら進めることが推奨されています。数日を要するような長時間・大容量の計算では特に有効です。なお、長時間・大容量の結果に対する対処は開発側でも進められています。

出典:forum/nays2d-floodの不具合について/

「Elevation」→「Import from web」で取り込んだ標高データの数値を確認するにはどうすればよいですか?Nays2DFlood地形標高tpoエクスポート参考

オブジェクトブラウザーで取り込んだ標高データを右クリックし、「エクスポート」で tpo 形式に書き出すと数値を確認できます。tpo ファイルはテキスト形式で、各行に X 座標、Y 座標、標高が並んでいます。

QGIS などの GIS ソフトで CSV インポート機能を使って読み込めば、地図上で値を確認することもできます。iRIC の前処理画面上で直接数値を一覧する方法は、このスレッドでは示されていません。

出典:forum/「標高」や「陸地と海の境界の計算式」に関して/

Nays2DFlood の津波遡上計算では、海と陸の境界(水域と陸域の判定)はどのように計算されていますか?Nays2DFlood理論 → Academy津波海陸境界理論参考

水域と陸域の境界の扱いにはいくつかの方法がありますが、Nays2DFlood では水理学の学会論文(水工学論文集)で示されている判定手法に基づいて処理されています。詳細な計算式はソルバーマニュアルや当該論文を参照してください。理論的な背景については iRIC Academy で解説しています。

出典:forum/「標高」や「陸地と海の境界の計算式」に関して/

Nays2DFlood で建物占有率が 0 でないセルの粗度係数は、水深に応じて変化しますか?Nays2DFlood理論 → Academy粗度係数建物占有率理論参考

変化しません。Nays2DFlood ではマニングの粗度係数は水深によらず一定で、建物による抵抗は河床抵抗とは別の項として与えられています。古い氾濫シミュレーションのマニュアルにある水深依存の粗度とは扱いが異なります。詳細は Nays2DFlood ソルバーマニュアルの基礎方程式の説明(建物抵抗の項)を参照してください。理論的な背景については iRIC Academy で解説しています。

出典:forum/粗度係数と建物占有率について/

高潮による氾濫を再現するために、下流端境界の水位に潮位の時系列をそのまま与えてよいですか?また遡上時の河川水位を出力できますか?Nays2DFlood境界条件下流端水位潮位出力参考

はい、下流端境界の水位条件として潮位の時系列をそのまま入力してください。津波遡上の事例と同じく、下流端に時間変化する水位を与えることで、高潮の遡上による氾濫を計算できます。なお、潮位の基準面(観測基準面か標高か)は格子の標高と整合させる必要がありますが、この点や堤防高の設定方法についてはスレッド内で回答が得られていません。

河川水位のエクスポートは、グラフウィンドウで縦断図を描画したあと、「エクスポート」ボタンから CSV 形式などで出力できます。

出典:forum/下流端境界の水位について/

粗度係数のポリゴンを格子にマッピングするとき、1 つのセルに複数のポリゴンがかかる場合はどの値が使われますか?Nays2DFlood粗度係数ポリゴンマッピングセル属性参考

セルの中心点が含まれているポリゴンの値がマッピングされます。セルの面積のうちどのポリゴンが多くを占めるかではなく、あくまでセル中心の位置で判定されるため、境界付近のセルで意図と異なる値になる場合は、ポリゴンの境界を調整するか格子を細かくしてください。

出典:forum/粗度係数のマッピングとtinのインポート/

TIN(不整三角網)の地形データを iRIC にインポートすることはできますか?Nays2DFloodTIN地形インポート地理情報参考

できます。目的に応じて形式を選んでください。

  • 頂点の座標と高さを点群として取り込み、iRIC 側で三角形を作り直してよい場合は、*.tpo 形式でインポートするのが簡単です。
  • 三角形の形状(接続関係)もそのまま取り込みたい場合は、*.stl 形式または LandXML 形式でインポートしてください。

出典:forum/粗度係数のマッピングとtinのインポート/

地勢データのマッピングで「テンプレートマッピング」を選んだ場合、補間方法は逆距離加重法ですか?重み付けの指数を大きくするとどうなりますか?Nays2DFloodマッピング地形逆距離加重法補間参考

はい、テンプレートマッピングは逆距離加重法(IDW)で計算されます。マッピング先の格子点と地勢データ点との距離を d、重み付けの指数を r とすると、各点の重みは 1 / d^r となり、この重みで加重平均した値が格子点に設定されます。

したがって、重み付けの指数 r を大きくすると遠い点の重みが急激に小さくなり、遠い点の影響が小さくなります。なお、検索領域を「自動」にしたときの領域の決め方や、手動指定時の長さの基準についてはスレッド内で回答が得られていません。

出典:forum/地勢データのマッピングについて/

河川氾濫の計算で、河川流量を与える場合に降水量データも入力する必要はありますか?逆に降水量だけで氾濫を再現できますか?Nays2DFlood降雨流量境界条件計算条件参考

降水量を与える必要があるかどうかは、計算対象とする事象によります。事例集は Nays2DFlood の使い方を示すためのもので、実際の現象再現とは異なるため、対象事象を検討したうえで条件を決めてください。

降水量と流量の関係は次のように扱われます。

  • 計算領域内に降った雨が河川へ流れ込む現象は計算モデルに含まれています。
  • 計算領域外に降った雨が河川流量として領域に入ってくる現象は、境界条件次第です。領域外の雨の影響を考慮したい場合は、それを上流端の河川流量(流入境界条件)として与える必要があります。
  • 雨は計算領域全体に降るものとして扱われます。

つまり、降水量だけで氾濫を再現できるのは、対象流域が計算領域内に収まっている場合に限られます。

出典:forum/河川の流量と降水量データの入れ方について/

同じモデルで、移流項の計算方法を CIP 法にすると「Calculation is failure」になり、風上差分法では最後まで計算できます。なぜですか?Nays2DFlood理論 → AcademyCIP法風上差分計算の発散理論参考

CIP 法と風上差分法はどちらも運動方程式の移流項(慣性項)を計算する数値解法で、メモリ消費の違いが原因ではありません。一般に CIP 法のほうが風上差分より精度が高い一方、数値拡散が小さいため、風上差分では抑えられていた不安定が顕在化して発散する場合があります。スレッド内では具体的な原因の特定には至っていませんが、タイムステップをさらに小さくするなど安定側の条件を試す価値はあります。移流項の数値解法の理論的な背景については iRIC Academy で解説しています。

出典:forum/cip法と風上差分法/

地勢データと河川横断データの両方を読み込んで格子を作ると、河川横断データが標高に反映されません。両方を組み合わせる方法はありますか?Nays2DFlood地形データ河川横断データ格子属性マッピング参考

iRIC の格子生成では、地勢データ(点群)から作った格子と河川横断データから作った格子をそのまま合成することはできないと考えられています。次のような手順で対処する方法があります。

  1. 航空レーザ測量などの地形を「地勢データ」として整理する(データA)。
  2. 河川横断データを使って iRIC 上で非常に細かい格子を作り、水中部の標高として書き出し、地勢データ形式に整理する(データB)。
  3. GIS などの別ソフトで A と B を点群として合成し、河道部を優先させた 1 つの地勢データ(データC)を作る。
  4. データ C だけを iRIC に読み込み、格子生成と属性マッピングを行う。

合成処理自体は iRIC の外部ツールで行う必要があります。

出典:forum/地勢データと河川横断データについて/

Nays2DFlood で、低流量時はゲートから流下し、高流量時は貯留してから越流する構造物(底部に開口のある堰)を表現できますか?Nays2DFlood構造物ゲート越流地形参考

Nays2DFlood には、ゲート流量と越流を同時に計算する機能はありません。代替案として、堰の位置の地形標高を高くしたうえで、同じ場所にゲート(構造物セル)を設定する方法が提案されています。ただしこの方法は検証されたものではなく、意図どおりに動作するかは確認が必要です。地形標高の変更だけでは低流量時の通水を表現できないため、ゲート設定と組み合わせて試してみてください。

出典:forum/hydraulic-structure-for-routing-inside-a-channel/

Web からインポートした標高データで計算すると、河川内の標高が実際より高く表示されます。河川内の Elevation は何を基準にしており、どこを修正すればよいですか?Nays2DFlood地形データ標高格子DEM参考

河川内の標高が高く見える原因として、次の 2 点を確認してください。

  1. インポートした標高データの内容: 国土地理院の DEM などは水面下の川底標高を含んでいないため、河道部は水面付近の高さで表現されます。DEM の解像度も確認し、川幅が解像度より狭い場合は河道が正しく表現されない点に注意が必要です。データの精度・解像度・測量範囲は利用者側で把握する必要があります。
  2. 計算格子のサイズと川幅の関係: 格子サイズが川幅より大きいと、河道の地形が格子に十分反映されません。格子を川幅より細かくしてください。

川底標高を反映させたい場合は、河川横断測量データなど水中部を含むデータを別途用意する必要があります。

出典:forum/河川の部分河川内のelevationについて/

流入口を設定して計算すると「Inflow point is not on boundary grid」というエラーで止まります。どう設定すればよいですか?Nays2DFlood流入点境界条件エラー格子参考

このエラーは、流入点として選択した範囲が格子の境界(i=1、j=1、j=nj など)以外を含んでいる場合に表示されます。

  • 流入点を設定するときは、セルを囲むのではなく、格子の外周の線上にある格子点だけを囲むイメージで選択してください。選択範囲が i=2 や j=2 の内側の線にかかると、内部の点も選ばれてエラーになります。
  • 選択範囲が小さすぎて複数の格子点が選ばれていない場合も、同様のエラーになる可能性があります。

境界線上の格子点のみが複数選択されているか、確認してから計算を実行してください。

出典:forum/側方からの流入について/

Nays2DFlood で水没する障害物(越流可能な障害物セル)を設定できますか?Nays2DFlood障害物セル地形構造物参考

Nays2DFlood では、水没する(一定水位を超えると越流する)障害物セルを設定することはできません。障害物セルは高さ無限の壁として扱われます。越流可能な構造物を表現したい場合は、該当する格子の河床標高を高くして地形として表現する方法があります。

出典:forum/nays2dflood-submerged-obstacle-cells/

下流端など特定の断面での流量の時間変化を確認したいのですが、水深と流速から自分で計算する必要がありますか?Nays2DFlood出力流量可視化簡易演算結果参考

可視化ウィンドウの「簡易演算結果の管理(Manage simple operation results)」を使うと、格子ごとの流量を計算結果として表示できます。

  1. メニューから「計算結果」→「簡易演算結果の管理」を開く。
  2. 「追加」を押し、名前(例: Discharge)を入力する。
  3. 変数として水深 Depth(m) を D、流速 Velocity(ms-1) を V として追加する。
  4. 定義式に return D * V * B; と記述する。B は格子幅の実数値(例: 10.5)に置き換える。

これで各格子の単位幅流量に格子幅を掛けた値が可視化できます。断面全体の流量が必要な場合は、断面上の格子の値を集計してください。

出典:forum/discharge-at-the-outlet/

Nays2DFlood では「折れ線と格子幅から生成」以外の格子生成アルゴリズム(ポアソン方程式、汎用格子生成ツールなど)で作った格子も使えますか?Nays2DFlood格子格子生成アルゴリズム汎用格子生成ツール参考

使えます。事例集では「折れ線と格子幅から生成」が基本として紹介されていますが、ポアソン方程式で格子を生成するアルゴリズムや汎用格子生成ツールなど、他の構造格子生成ツールで作成した格子でも Nays2DFlood の計算は可能です。汎用格子生成ツールで分割線を自由に定義して地形に合わせた格子を作ることも十分可能ですが、格子幅が極端に不均一にならないよう、Tips & Tools の「iRIC を操作するうえでの注意点について」で整理されている内容に配慮して作成してください。なお非構造格子は利用できません。

出典:forum/nays2dfloodの格子生成アルゴリズムのオプションについて/forum/汎用格子生成ツールを使って,不規則な格子を作/

Nays2DFlood の計算にはどのくらいの時間がかかりますか?目安を教えてください。Nays2DFlood計算時間格子時間刻み参考

計算時間は格子数、時間刻み、スレッド数、計算対象時間によって大きく変わります。参考例として、河川中心線付近の格子サイズ 1 m、格子数約 27 万、時間刻み 0.01 秒、スレッド数 2 で、3 時間分の現象を計算した場合に約 15 時間かかったという報告があります。格子を細かくするほど時間刻みも小さくする必要があり、計算時間は大幅に長くなります。Nays2DFlood では計算所要時間がログに記録されるので、条件を変えて試算し、自身の環境で目安を確認することをおすすめします。

出典:forum/【簡単】計算所要時間に関するアンケート/

破堤セルが消える時刻は自分で設定できますか?また、堤防の高さはどのように設定しますか?Nays2DFlood破堤セル障害物セル計算条件地形参考

破堤セルは、障害物セルと同じく水が通れない壁として扱われ、指定した時刻になると消える機能です。破堤セルが消える時刻は、計算条件の「破堤開始時刻」で設定できます。例えば 30 時間の計算で 18 時間後に破堤させたい場合は、そこに相当する時刻を指定してください。

堤防の「高さ」は破堤セル自体には設定できません。破堤セルは高さ無限の障害物が取り除かれる(衝立を外す)イメージなので、破堤後の敷高に相当する地形はあらかじめ格子の標高データとして表現しておく必要があります。破堤幅が徐々に広がるようなメカニズムは含まれていません。

出典:forum/破堤セルの時間設定/

マニュアルのサンプルでは地形のインポートに tpo ファイルを使っていますが、任意の地域の tpo ファイルはどうやって入手しますか?Nays2DFlood地形データインポートDEMtpo参考

国内の地形であれば、tpo ファイルを用意しなくても iRIC から直接標高データを取得できます。プリプロセッサの地理情報データで「Web からインポート」を使うと、国土地理院の基盤地図情報(数値標高モデル)のデータを計算領域に合わせて取り込めます。取得手順は iRIC GUI ユーザーマニュアルの「Web から地理情報データをインポートする」の節に記載されています。DEM を tpo 形式に変換する作業は不要です。

出典:forum/tpoファイルについて/

流入量と降水量の時間を合わせて設定しているのに、計算が 1〜2 秒で終わってしまいます。原因は何ですか?Nays2DFlood計算条件流量降水量時間設定参考

計算条件の「流量・水位の時間設定」の単位が「秒」になっていないか確認してください。流入量や降水量の時系列を「時間」単位で入力しているのに、この設定が「秒」のままだと、指定した時間が非常に短い計算として解釈され、すぐに計算が終了します。時間設定を「時間」に変更すると正常に計算できるようになります。

出典:forum/計算条件の設定について/

降水量データとして XRAIN を選択して計算すると「Xrain Mapping Error!」が出ます。どうすれば XRAIN データを使えますか?Nays2DFloodXRAIN降水量エラーnetCDF参考

まず、iRIC GUI ユーザーマニュアルの XRAIN データ形式に関する節を確認し、手元のデータが想定されているフォーマットになっているか確認してください。それでも解決しない場合は GUI 側の問題の可能性があるので、フォーラムの「一般」カテゴリで状況を再度質問することが案内されています。

利用者からの経験談として、XRAIN データを取り込む方法は 2 通りあります。

  1. 地方別に収録された生データをそのまま取り込む方法。生データは内部で netCDF 形式に変換されるため、期間が長すぎたり範囲が広すぎたりして中間データが一定容量(4 GB 程度と推測)を超えると変換に失敗する可能性があります。
  2. 計算領域に合わせてトリミングしたデータ(例: DIAS サーバから CSV で取得)を、Python などで観測時刻を組み込んだ netCDF (*.nc) に自前で変換して取り込む方法。取り込み時にファイル形式として netCDF を選択します。生データを直接読むと降雨強度が 1/10 になる問題が報告されているため、この方法では値を 10 倍して保存する対処が紹介されていますが、公式に確認された仕様ではありません。

また、一度 XRAIN データを取り込むと別の時間帯のデータに差し替えられないため、降雨データを入れる前の状態をひな形プロジェクトとして保存しておくと効率的です。

出典:forum/xrainデータの利用について/

Nays2DFlood で非構造格子(ポリゴンから格子を生成)は使えますか?格子生成アルゴリズムの選択肢に出てきません。Nays2DFlood格子非構造格子格子生成アルゴリズム参考

Nays2DFlood は構造格子を前提に作られたソルバーなので、非構造格子は利用できません。マニュアルにある「ポリゴンから格子を生成」などの非構造格子生成機能は、SToRM や Mflow_02 のような非構造格子用ソルバーを選択したときにのみ表示されます。Nays2DFlood を選んでいる場合は、折れ線と格子幅から生成する方法や汎用格子生成ツールなど、構造格子を作るアルゴリズムを使ってください。

出典:forum/二次元非構造格子の作成について/forum/create-meshes-in-areas-delimited-by-polygons/

河川のすぐ近くに山地がある地域で、山地を除いた平野部だけを長方形でない複雑な形状の計算領域にできますか?Nays2DFlood格子障害物セル汎用格子生成ツール計算領域参考

次の 2 つの方法があります。

  1. 「折れ線と格子幅から生成」で山地を含む格子を作ったうえで、山地部分を障害物セルに設定して計算対象から除外する。
  2. 汎用格子生成ツールを使い、分割線を自由に定義して湾曲した河道や平野部に沿った格子を作る。

いずれも構造格子の範囲内で行う必要があり、GIS などで作成した任意形状の格子をそのまま読み込む方法は想定されていません。汎用格子生成ツールで作る場合は、格子幅が極端に不均一にならないよう注意してください。

出典:forum/複雑な領域における格子の生成について/

DEM に含まれている盛土構造物を取り除いた状態(建造前)で内水氾濫を計算したいのですが、iRIC 上でできますか?Nays2DFlood地形標高編集格子点の属性参考

格子点の標高を手入力で修正することで対応できます。オブジェクトブラウザーで「格子」→「格子点の属性」→「地形(標高)」を選択し、修正したい格子点を範囲選択して右クリックから「値の編集」を開くと、標高を任意の値に書き換えられます。盛土がない場合の周辺地盤高に合わせて入力してください。

出典:forum/解析地内の盛土構造物を除去したシミュレーショ/

CIP 法では「calculation is failure」で止まる計算が、風上差分法では最後まで計算できます。CIP 法で計算を通すにはどうすればよいですか?Nays2DFlood計算の発散CIP法時間刻み参考

計算条件の時間刻み dt を小さくして試す方法が提案されています。CIP 法は風上差分法に比べて計算が不安定になりやすいため、同じ dt でも発散することがあります。dt を段階的に小さくして安定して計算できる値を探してください。

出典:forum/cip法と風上差分法について/

Nays2DFloodの樋門の開閉スイッチは、マニュアル通り「開扉:1、閉扉:0」で合っていますか?出口セルにも時系列データが必要ですか?Nays2DFlood樋門境界条件排水施設参考

マニュアルには「開扉:1、閉扉:0」と記載されていますが、実際に動作を確認した報告では 開扉:0、閉扉:1 で機能しています。マニュアルの記述と逆になっている可能性が高いので、樋門を設定した後は簡単なケースで開閉が意図通りに動くか確かめてから本計算に進んでください。

出口セル側については、ポンプのようにダミーの時系列データを入れなくても動作したという報告があります。ただし複数の樋門を設定する場合は、念のためすべての樋門の時系列データのタイムステップを揃えておくと安全です。

なお、樋門・ボックスカルバートなどの境界条件のスイッチ番号は現時点で 98 個までとなっています。

出典:forum/排水樋門の開閉スイッチについて/

Nays2DFloodで樋門とボックスカルバートに同じコード番号(例:どちらも1)を使っても、別々の施設として認識されますか?Nays2DFlood樋門ボックスカルバート境界条件参考

樋門とボックスカルバートのコード番号(入口・出口の番号)は、それぞれ独立して認識されると考えられます。つまり「樋門のコード番号:1」と「ボックスカルバートのコード番号:1」を同時に使っても、別の施設として機能する見込みです。

ただしフォーラムの回答は「別認識されると思う」という表現にとどまっているため、実際に設定する際は、簡単なテストケースで両方の施設が意図通りに動作しているか確認することをおすすめします。

出典:forum/樋門とボックスカルバート のコード番号につい/

Nays2DFloodの流入境界条件にある「流入河川の勾配」は何に使われますか?また、流入境界を複数セルの辺に指定しても問題ありませんか?Nays2DFlood境界条件流入流量参考

「流入河川の勾配」は、流入境界で水が入ってくるときの 流速の計算 に使われています。

流入境界は 1 セルだけでなく、川幅が広い場合などに複数セルの辺を指定しても問題ありません。その場合の流量は単純な均等分配ではなく、流入量 Qin と各辺の流量の合計 Σ ui × (H − zi) × bi が等しくなる水位 H を繰り返し計算で求め、その水位に基づいて各辺に配分されます。ここで ui は各辺の流入流速、zi は各辺の標高、bi は各辺の幅です。標高の低い辺ほど多くの流量が流入するイメージになります。

出典:forum/流入河川の勾配および流入境界の指定について/